だんだん涼しい季節に入り、活動しやすいこの時期。
歩くことも多くなるかと思います。
久しぶりに爽やかな気持ちで歩きだしたら、膝に違和感や痛みを感じた、と言った相談もいただきました。
今回は脚の形が膝へ与える影響についてお伝えいたします。
脚の変形、O脚・X脚とは
O脚やX脚の原因は、先天性や事故などの影響もありますが、大半は生活習慣などが関係しています。
O脚、X脚になりやすい方の特徴
①上体が前かがみになっている
②腰の骨と骨の間の関節が硬くなり、腰椎が前弯していない
③股関節の前側が硬くなっている
④足首が硬くその場でしゃがめない
O脚、X脚、どちらも腰椎が後弯し股関節が屈曲した状態で、身体のバランスをとろうとした結果、つま先に重心がきてしまう事で起こります。
その際、足首部分の重心が内側にあると膝も自然と内側に入りX脚に、反対に重心が外側にあるとO脚になってしまう可能性が高くなります。
O脚やX脚の基準としては大腿骨(太もも)の中心と下腿(ひざ下)の中心がなす角度が約175度以上か以下で測ります。
見た目では、足を閉じた状態で、ももとふくらはぎの内側がつかない場合はO脚、膝同士はつくが、ふくらはぎの内側がつかない場合はX脚です。
O脚やX脚が引き起こす膝痛
O脚やX脚になってしまうと、膝の位置を正常な状態に保つことができなくなります。
その結果、膝に違和感が現れます。
その状態が長く続くと、膝関節の軟骨がすり減るリスクが高くなります。
更に進行すると、膝まわりに炎症が起きる、水が溜まりやすくなる、曲げ伸ばしの際痛みを伴う等の症状が現れるようになります。
O脚やX脚、見た目を気にされる方は多くいらっしゃいますが、弊害は見た目だけではなく膝痛の原因にもなってしまう可能性がある事はおわかり頂けたかと思います。
では、膝痛にならないためにどのような事に気をつけたら良いでしょうか。
膝痛を防ぐために
今回は、誰にでも簡単に気を付ける事ができる「歩き方」についてお話させていただきます。
O脚やX脚になりにくく、膝痛も防ぐ歩き方とは?
①膝を曲げて歩く
上体より膝が前に出るように、膝を突き出して歩きます。
②つま先で歩かない
歩行時にはつま先から着地せず、まずは体重をかかとにかけ、その後つま先に移動させます。
次に親指の付け根で地面を蹴り上げるようにします。この際、つま先に力をいれないように気をつけます。
③前かがみにならない
歩行時に、上体が倒れこむような姿勢にならないよう気をつけます。
このような歩き方をすることで、自然と股関節の前側が伸び、おしりから太ももの裏側の筋肉を使った歩き方ができるようになります。
正しい歩き方を意識することで、症状の悪化を防ぎます。
日常の歩き方一つで脚の形が変わってしまうこともあります。
もちろん、歩き方だけがすべてではありません。
状態によってその他の要因も複雑に絡みあっていて、歩き方を改善するだけでは症状が変わらない、といった事もあるかもしれません。
O脚やX脚は姿勢や筋肉バランスも大きくかかわっています。
「もしかしてO脚?X脚?」と感じたり、指摘された経験のある方。
O脚やX脚になってしまうことで、なかなか改善しないような症状につながる可能性が高くなります。
そうなる前に、気になる方はぜひ一度ご相談下さい。