「身体に歪みがありますね」
指摘されたことはあっても、その原因や弊害などが良くわからないと思った事はありませんか。
病気や不調の原因を知るには、身体の仕組みを知っていた方が「なるほど」と思えるのではないでしょうか。
少し回り道ですが、今回は「背骨とあばら骨の仕組み」についてお伝えします。
背骨ってどんな骨?
いわゆる背骨、正式名称は「脊柱」と言い、「椎骨」と呼ばれるブロックのような骨が積み重なって形成されています。
椎骨は上から順番に頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個の合計24個あり、その下に仙骨があります。
椎骨と椎骨の間には、椎間板というゼリー状の組織があります。
背骨には、脊髄(中枢神経)と呼ばれる太い神経とそこから枝分かれする脊髄神経(末梢神経)、更に動脈や静脈が通っています。
背骨の役割
1.柱のように身体をしっかりと支える役割
身体は左右ほぼ同じような形をしていますが、前後では、出ている所、引っ込んでいる所がバラバラです。
背骨は、これをしっかりと支えるため、正面から見るとまっすぐですが、横から見るとS字にカーブをしています。
2.身体を動かす役割
背骨は1本の骨ではなく、椎骨というブロックが積み重なってできているとお話しましたが、そのブロックが少しずつ動く事で身体を前後、左右、回旋をさせる事ができるようになっています。
3.衝撃吸収の役割
背骨のS字カーブがばねのように伸び縮みをし、ブロックとブロックの間にあるゼリー状の組織が緩衝材の役割をする事で、上からの重力や下からの圧力などの衝撃を吸収しています。
あばら骨ってどんな骨?
いわゆるあばら骨、正式名称は「肋骨」と言います。
肋骨は、胸まわりにある骨で左右に12対あり、身体の前側にある胸骨(胸の間でちょうどネクタイが下がる付近)と、背骨の一部でもある胸椎を左右からつないでいます。
この胸骨・肋骨・胸椎、3つのパーツで胸郭を形成し、心臓や肺をかごのような形で囲んでいます。
あばら骨の役割
1.内臓を守る役割
内臓をかごのような形で囲う事で、中に収納されている内臓を外部の衝撃などから守る、という役割をもっています。
2.呼吸を補助する役割
人は呼吸をする事で、体内に酸素を取り込んだり外に二酸化炭素を吐き出したりしています。
肺は息を吸い込むと膨らみ、吐くと肺が縮みます。 その際にあばら骨も連動して動いてくれます。
あばら骨は息を吸い込む時に、上位肋骨(上部にあるあばら骨)が上に動き、下位肋骨(下部にあるあばら骨)は横に広がる。
そして息を吐くと元にもどる。
と言ったように呼吸運動時に連動する役割を果たしています。
背骨やあばら骨の仕組み、ご理解いただけましたでしょうか。
では、背骨やあばら骨が歪むとどうなるのか。
歪みが原因で起こる病気とは。
次回はこのような疑問にお答えしていきたいと思います。